【VOISING】特別な今日を君と〜VOISING学園祭〜【いれいす】【すたぽら】【シクフォニ】

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来てくれてありがとう！ - 2024年5月15日

「YOUちゃーん！こさめの出し物に来てくれてありがとう！」

「どういたしまして。…色んな意味で気になってたんだけど、サメすくいって電動で動くおもちゃのサメだったんだね…。」

そりゃそうか、本物の鮫を連れてこれるわけないもんね…。

「こさめは本物の鮫が良いーって言ったんだけどないこ君に、反対されちゃってさー。」

止めてくれてありがとう、ないこ君。

「でもサメすくいって嘘は言ってないからね！」

「それは…そうだね。」

「てことで、YOUちゃんもやってみない？」

「うん、やってみようかな。」

やったことないけど金魚すくいみたいなものなのかな。金魚ほど予測不能な動きはしてないから簡単そうだけど…。そう思ったけど、中々すくい上げることができない。ポイが破れないから普通のより頑丈なのかもしれないけど、すくえなきゃ意味がない。

「YOUちゃんも苦戦してるなぁー。こさめがフォローしてあげよか？」

「え…フォローしてくれるの…？」

「うん！」

こさめ君は私の隣に屈むと、私の右手を包み込むように手を取る。

「こ、さめ君…？あの、この手は…。」

「いいから集中して？こさめがやり方教えてあげるから…。」

集中して、と言われても…好きな人に手を握られてるような状況なのに、集中できるわけ…！

「いい…？こうやって、この動きをしてる時に…。」

わざとなのか無意識なのか、こさめ君の顔が近くて、耳元にこさめ君の息がかかる。

「…ほら、こうしたら取れるよ！って、YOUちゃん…？顔、真っ赤だけど大丈夫…？」

サメのおもちゃは無事取れたけど、こさめ君の距離感にドキドキしすぎて、何が起こったのかはよくわからなかった。

「だ、大丈夫…だけど…。」

こんなにドキドキしてるの私だけなんだろうなぁ…。こさめ君にとっては、普通のことなんだろうな…。

「それなら良かった。因みに…。」

可愛らしい笑顔を浮かべて、こさめ君は囁く。

「こさめもYOUちゃんにドキドキしてるから、これでお愛顧だね。」

「え…！？」

思考を読まれたかと思った。けれど、こさめ君はずっと笑顔で。

「YOUちゃん、わかりやすくて可愛いなぁ。」

なんか…からかわれてる気がする…！そんな風に考えていたせいかすぐにポイが破れてしまった。

「あ…。」

「YOUちゃん！今ならこさめのほっぺにちゅーでポイ一枚追加するけどどう！？」

「こさめ君絶対からかってるでしょ…。」

「本気なんやけどなぁ…。」

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