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ユイ「何が楽しくて仕事終わってまで先生の顔見なきゃいけないんですか?」
渡「おまえほんと生意気…」
樹「でも仕事は出来るって言ってたじゃんしょっぴー」
渡「…余計なこと言わなくていい」
耳を赤く染めたその人は驚くほど肌が綺麗だった。
美容外科医と言われても頷けたけど、彼はユイの上司。つまり歯科医師である。
樹「Aちゃんと翔太は初めましてだよね?」
渡「…どうも。渡辺です。」
「あ、ユイからお話はよく聞いてます…」
渡「どうせ愚痴じゃん」
ユイ「流石先生。よくお分かりで。」
渡「うざぁ…」
そんなこと言って。
先生目当ての患者さんが多くてあしらうのが疲れるーとか言いながらも「腕は確かだからな…」って認めてたのバラしてやろうか。
普段からこの調子で言い合ってるみたいだけど、お互い信頼してるのが伝わってくる。良いバディなんだろうな。
渡「えっと…A?さん?」
渡辺さんが畏まった呼び方をしたのが余程ツボだったのか、ゲラゲラ笑う樹くんとユイ。
樹「Aさんだって」
ユイ「Aさんだって」
渡「…おまえらうるさい。あー…Aでいいや。
樹がAちゃんAちゃんうるさかったから、相手してやってよ。」
「えっ」
樹「ちょ、そんな言ってないって!」
ユイ「いーや。言ってたね。」
樹「ユイちゃん!」
なんだか今度は立場が逆転したようで、渡辺さんとユイが2人でニヤニヤと樹くんを追い込んでいる。
「えっと…すぐ連絡出来なくて心配かけてごめんね?」
樹「え、あ…それはもう大丈夫っていうか…」
渡「ふははぁっ 手強そーじゃん?」
ユイ「そりゃあ鈍ちん代表みたいなもんなんで。
一筋縄では行かないですよこの子は。」
「え?なに?どういうこと?」
様子がおかしい樹くんをツマミにするみたいにグビグビお酒を飲む2人は楽しそう。やっぱり息ぴったりじゃん。
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樹「どうする?2軒目行く?」
ユイ「私はパス」
渡「俺も。2人で行ってこいよ」
樹「やめろよそうやって変にくっつけようとすんの…
俺は純粋にAちゃんと仲良くしたいだけなの。」
渡「はいはい」
「私明日休みだけど…付き合おうか?2軒目」
樹「え!ガチ?」
仲良くしたいって言ってくれたのが嬉しかったからそう言ったら、予想よりも遥かに嬉しそうに笑うから。
「ふふ」
ちっちゃい子みたいで可愛いなって。
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あむ(プロフ) - 名無しさん» ありがとうございます!暖かいお言葉嬉しいです^ ^更新がんばります! (3月27日 13時) (レス) @page34 id: 3fabfc8fab (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - お話の流れと展開が好きです (3月26日 21時) (レス) @page36 id: 5ebabfabca (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あむ | 作成日時:2024年3月18日 23時