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仕事終わりにはキンキンに冷えた生ビール。
こういう場所に来る人たちのほとんどがこれを楽しみにしているんだと思う。
「お待たせ致しました。生ビールお2つと、こちら本日のお通しです。」
「へぇ〜。Aちゃんだとこんな洒落たお通しが出てくるのか。」
「淳さんは豆菓子ぽんって置くだけだもんな。」
2人は顔を合わせてケラケラと笑った。
ちなみにお父さんは料理が全くできない。
「こちらは餡掛け湯豆腐です。上にキムチのかき揚げを乗せています。」
「すごいねぇ。さすが料理人!」
「いただきます。」
2人は美味しいと言って笑顔を見せてくれた。
私の顔も思わず綻ぶ。
私の求めていたものは、間違いなくこれだ。
「でもさ、大丈夫なの?」
「え?」
「イタリアンシェフだっけ?」
「あー…。辞めました。」
「え、辞めたの?ミシュランに載るくらいすごいとこじゃなかった?」
「もちろんあそこは素晴らしいレストランですよ。その気持ちはずっと変わりません。ただ…んー、なんていうんですかね。」
「まあまあ、いろんなことあるよね。」
言い淀んでいたら何かを察してフォローしてくれた。
そしてそれ以上はなにも聞いてこなかった。
「じゃあまた来るよ。」
「Aちゃんの作るお通しとかおつまみとか、次も楽しみにしてるね。」
「ありがとうございます。気をつけてお帰りください。またお待ちしております。」
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涼-suzu-(プロフ) - 蓮和さん» ありがとうございます。みやだてくんはやっぱりバブめですよね。笑 共感していただける方がいて嬉しいです。次回もよろしくお願い致します(՞ ܸ. .ܸ՞)" (4月2日 16時) (レス) id: 6a2e5ac073 (このIDを非表示/違反報告)
蓮和(プロフ) - 完結おめでとうございます!垢は違いますが毎度コメントさせていただいてますバケモノです。素敵な作品をありがとうございました!!宮舘さんとの恋ってやっぱりいいですよね(?)私も宮舘さんは結構バブい域にいると思ってますw 第8弾も楽しみです! (4月1日 21時) (レス) @page45 id: 69e5d6eaed (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涼-suzu- | 作成日時:2024年3月25日 17時